児童労働に関する意見交換会出席のご報告

2024.02.08報告


外務省・厚生労働省主催による児童労働に関する意見交換会が、2024年1月29日に開催され、児童労働ネットワークから堀内代表、岩附事務局長、太田運営委員が出席しました。
この意見交換会は、4年ごとに開催されている児童労働撤廃世界会議後に関係者が集まり、会議の内容を踏まえて児童労働撤廃への取り組みについて情報共有・意見交換をする場となっています。出席者は、外務省、厚生労働省、経済産業省、ILO駐日事務所、UNICEF東京事務所、国際協力機構、連合(児童労働ネットワーク運営委員)、経団連でした。
児童労働ネットワークからは、2022年5月に開催された第5回児童労働撤廃世界会議の概要と成果文書「児童労働撤廃に関するダーバン行動要請」について報告しました。特に、アフリカと農業における児童労働が特に深刻な状況にあり、SDG 8.7に含まれる「2025年までの児童労働撤廃」に向けて、取り組みを強化する必要性を強調しました。また、「ダーバン行動要請」が求めている「児童労働撤廃のための国家行動計画」をマルチステークホルダーでつくっていくことを検討していただきたいと伝えました。
そして、児童労働ネットワークが提言している政策5項目についてあらためて説明、要請しました。
1. 厚生労働省がSDG 8.7達成へのグローバル枠組み、アライアンス 8.7にパートナーとして加盟したことを受けて、パスファインダー国としての加盟を検討してください。
2. 日本のODAの中で児童労働撤廃の資金を増やしてください
3. 「国連ビジネスと人権指導原則」に基づき、「企業のサプライチェーン透明化の法整備」「公共調達」の法整備」を含め、児童労働撤廃への取り組みを進めてください。
4. SDG 8.7の目標達成に向け、児童労働への取り組みを総合的に調整する体制を整備し、ILO182号条約(最悪の形態の児童労働)に則り行動計画を策定してください。
5. 日本国内の「最悪の形態の児童労働」について、問題を把握し、対策を強化してください。

続いて、ILO駐日事務所、外務省、厚生労働省、経済産業省、国際協力機構、UNICEF東京事務所から取り組みの報告があり、意見交換を行いました。
児童労働の根本的要因の解決を通して、アフリカを含む世界カの児童労働撤廃に向けて、これからも関係者が連携して取り組んでいこうと総括されました。
児童労働ネットワークは、引き続き国内外の関係者とつながり、国内での啓発を行い、児童労働をなくすために活動していきます。